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人は『人生』という競技のアスリートである



華やかなパリ五輪が閉幕しましたね。


断片的にしか見ていませんが、私が最も感銘を受けたのは、国籍を問わず、すべてのアスリートが最高の結果を出そうと懸命に自分自身と戦っている姿でした。


この大会のために計り知れない努力を重ねてきた人々が一堂に会し、さまざまな競技で最高のパフォーマンスを披露する姿は胸を打ちます。


主要メディアはメダル獲得者やメダルの色、メダル数に注目しますが、最も重要なのは順位ではなく、一人一人の選手が自分の目標達成のために全力を尽くしたという事実です。


オリンピックは本来、自国への誇りと愛国心を高めることを主目的とする国家の威信をかけたイベントではありません。


10代の若いスケートボーダーたちが、懸命に戦った自分を誇りに思い、競い合った他国の選手たちを称えてハグする姿は、主役は国家ではなく、出場した選手一人ひとりなのだということを教えてくれました。


そんなアスリートにとって最も大切なことは何でしょう?


それは、自分の弱さに打ち勝つために、そして自分の限界を超えるために、孤独な戦いに挑み、あきらめずに前進し続ける努力です。


そのためには、自分自身を信じること、強い意志を持つこと、そして恐怖に打ち勝つ勇気を発揮することが必要です。


実はこれは、『人生』に置き換えることができます。


私たち人間は誰もが「人生」という名の競技に出場するオリンピック選手だと言ってもいいかもしれません。


人生における勝利、成功とは、豊かな人生を送ることでも、自分の好きなことで自己実現を果たすことでもありません。


感謝されるような立派な行いをすることでも、歴史に名を残すことでもありません。


人生における勝利と成功は、自分自身を最大限に開花させて生きるために、『いかに自分の中の弱さに打ち勝つことができるか』にかかっているのです。


私たち人間の住む地球は、宇宙の意志である右回りとは逆に左回りに回転しています。


それは、人々がより良い人間になろうとする努力を妨げ、恐れ、執着、無関心を助長し、自己中心的で消極的な考え方に導くような、非常に質の低い波動に満ちた星であることを意味しています。


だから、地球上には完璧な人間はいないし、誰もが弱さを抱えて生きています。


そんな私たち人間が「死」と呼ぶ「肉体の生命を終える時」、必ず自分の人生を振り返る時が訪れます。


私たちは宇宙の中の『永遠の存在』ですから、肉体を離れても『自分の意志』はそのまま残り、次の場所に向かう時を迎えます。


この時あなたは「自分の意志の力を発揮し、自分の中の弱さに打ち勝つ努力をしましたか?」という問いに直面することになります。


ここで言う「弱さ」とは、パワーにおける強さや弱さのことではありません。

自分の中に潜む利己的で消極的な心、いわゆる「闇」を指しています。


人生の終わりに問われるのは、人から認められる業績を残したかどうかでも、善行を積んだかどうかでも、人生を楽しんだかどうかでもありません。


「自分の中にある闇と正面から向き合い、それを手放すためにどれだけ努力してきたか」ということなのです。


そして、自分を尊い存在として大切にしない限り、自分の意志ではなく他者の意志に依存する限り、自分の感情をコントロールせずに他者を批判する限り、自分の弱さ(闇)を克服しようと努力していることにはなりません。


いったい自分は何をするために生まれてきたのか、どうすれば自分の弱さ(闇)と真正面から向き合い、それに打ち勝つことができるのか?


これらの疑問に対する答えを真剣に求める者に、道は常に開かれています。

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